打ち上げまであと5日 — Artemis IIを日本からリアルタイムで見届ける
日本時間2026年4月2日朝7:24が、Artemis II打ち上げの第1候補だ。 NASA公式では米東部時間4月1日以降の複数打ち上げ機会として案内されているが、日本から追うなら「4月2日朝の歴史的ミッション」と理解するのがわかりやすい。53年ぶりに人類が月の近傍へ向かう瞬間を、日本時間ベースで整理した。
SLSロケットは3月20日にケネディ宇宙センターのLaunch Pad 39Bに到着済み。クルー4名は3月27日にフロリダに到着し、打ち上げに向けた最終リハーサルを開始した。 すべてが予定通りに進行している。
打ち上げ予定時刻(日本時間)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 日本向け第1候補 | 2026年4月2日 7:24(日本時間予定) |
| NASA公式の基準日 | 2026年4月1日(米東部時間)以降 |
| バックアップ | 4月3日〜7日朝(日本時間目安、連日のウィンドウあり) |
| 予備 | 4月30日(月の位置関係による次の機会) |
| 打ち上げ場所 | ケネディ宇宙センター Launch Pad 39B(フロリダ州) |
| 時差 | 米東部時間(EDT)= 日本時間 - 13時間 |
打ち上げ時刻の最終確定はNASAの打ち上げ直前アップデートに従う必要がある。現時点では日本時間4月2日朝7:24予定を軸に見ておけばよいが、最終的なウィンドウ調整で数十分から数時間ずれる可能性はある。NASAは打ち上げ約2時間前にGo/No-Goの最終判定を行う。
打ち上げウィンドウ(打ち上げ可能な時間帯)は約2時間で、天候や技術的な問題により延期される可能性がある。延期時は日本時間4月3日以降の朝に順延される見込みだ。
ライブ中継の視聴方法
NASA TV(公式中継)
NASAは打ち上げの全工程を公式チャンネルで中継する。以下のプラットフォームから視聴可能だ。
| プラットフォーム | URL・チャンネル名 |
|---|---|
| NASA TV(公式サイト) | nasa.gov/live |
| YouTube | NASA公式チャンネル |
| X(Twitter) | @NASA |
中継は打ち上げの約2〜3時間前から開始される。クルーのスーツアップ(宇宙服着用)、移動、搭乗の様子がリアルタイムで配信される。
SpaceX YouTube
SpaceXもYouTube公式チャンネルで独自の中継を行う可能性がある。SpaceXの中継はテレメトリ(速度・高度のリアルタイムデータ)表示が充実しているのが特徴だ。ただし、Artemis IIのロケットはSpaceX製ではなくNASAのSLSであるため、SpaceXの中継があるかは未確定。
日本語での中継
過去のArtemis Iでは、JAXAや日本の宇宙系メディアが日本語解説付きの同時中継を配信した。Artemis IIでも同様の配信が期待される。打ち上げ直前にJAXAやsorae等のメディアの告知を確認しよう。
SNS実況ハッシュタグ
打ち上げ当日のSNS実況で使われる主要ハッシュタグは以下の通り。
| ハッシュタグ | 用途 |
|---|---|
| #Artemis | Artemis計画の公式メインタグ |
| #Artemis2 | ミッション固有タグ(NASA使用) |
| #ArtemisII | 公式バリエーション |
| #WeAreGoing | Artemis計画全体のスローガン |
| #MoonMission | 月探査全般 |
| #NASAArtemis | NASA公式アカウントが使用 |
| #NASA | NASAの全般タグ |
X(Twitter)でこれらのタグを検索すると、NASAの公式アカウント、宇宙飛行士、宇宙ジャーナリストのリアルタイム投稿が追える。
ミッションタイムライン — 打ち上げから帰還まで
Artemis IIは約10日間のミッションだ。打ち上げ当日から帰還までの主要イベントを時系列でまとめる。
打ち上げ当日のタイムライン
| 経過時間 | イベント | 見どころ |
|---|---|---|
| T-2時間 | Go/No-Go最終判定 | 全部門の「Go」コールが揃うか |
| T-0 | リフトオフ | SRB(固体ロケットブースター)2本とRS-25エンジン4基が同時点火 |
| T+2分 | SRB分離 | 2本の固体ロケットブースターが分離・落下。最初の大きな見どころ |
| T+8分 | コアステージ分離 | RS-25エンジン停止、コアステージ分離 |
| T+8分〜 | ICPS単独飛行 | 暫定極低温推進段(ICPS)による地球周回軌道投入 |
| T+約2時間 | 地球周回(1〜2周) | Orionの各システムチェック |
| T+約2時間 | TLI(月遷移軌道投入) | ICPSエンジン点火。月へ向かう軌道に投入される決定的瞬間 |
ミッション全体のスケジュール
| 日程(目安) | イベント |
|---|---|
| 1日目 | 打ち上げ + 地球周回 + TLI |
| 2〜4日目 | 月への巡航。途中軌道修正、機器テスト |
| 4〜5日目 | 月フライバイ — 月の裏側を通過。月面から約8,900kmまで接近 |
| 5〜9日目 | 地球への帰還飛行 |
| 10日目 | 大気圏再突入・着水 — 太平洋にパラシュートで着水 |
注目すべき3つの見どころ
1. SRB分離(打ち上げ約2分後)
打ち上げ約2分後、2本の巨大な固体ロケットブースター(SRB)が分離する。SLSの打ち上げ推力は約3,990トンで、その大部分をこのSRBが担っている。分離の瞬間は視覚的にも圧巻で、カメラからも明確に確認できる。
2. TLI — 月遷移軌道投入
地球を1〜2周した後、ICPSエンジンを点火して月へ向かう軌道に乗る。この瞬間から、Orionは地球低軌道を離れて深宇宙へ向かう。アポロ17号(1972年)以来、53年ぶりに人間が地球低軌道の外に出る歴史的な瞬間だ。
3. 月フライバイと帰還
ミッション中盤、Orionは月の裏側を通過する。月面から約8,900kmの地点まで接近し、自由帰還軌道で地球に戻る。帰還時の大気圏再突入では秒速約11km(マッハ32相当)でヒートシールドが試される。Artemis Iで確認されたヒートシールドの損傷問題が解決されているか、この再突入が最大の技術的注目点だ。
打ち上げシーケンス — 何が起きるかを事前に知っておく
打ち上げ当日の流れを詳しく把握しておくと、中継をより深く楽しめる。以下は打ち上げ前後の主要イベントだ。
打ち上げ前(T-マイナス)
- T-6時間: 推進剤充填開始(液体水素・液体酸素をコアステージに注入)
- T-3時間: クルーのスーツアップ(ACES宇宙服着用)開始。NASAの中継もこの頃から本格化
- T-2時間30分: クルーがAstrovanでLaunch Pad 39Bへ移動
- T-2時間: クルーがOrion宇宙船に搭乗開始
- T-10分: 最終Go/No-Go判定。全部門が「Go」をコールするか注目
- T-30秒: 自動シーケンスに移行。ここからはコンピューターが制御
打ち上げ後(T-プラス)
- T+0秒: SRB2本+RS-25エンジン4基が同時点火。推力3,990トンで上昇開始
- T+2分6秒: SRB(固体ロケットブースター)分離 — 中継で最も迫力のある瞬間
- T+3分17秒: フェアリング分離(Launch Abort System投棄)
- T+8分: コアステージ燃焼終了・分離
- T+約2時間: 地球周回中にOrionの全システムチェック
- T+約4時間: TLI(月遷移軌道投入) — 53年ぶりに人間が地球低軌道の外に出る瞬間
ミッション全体の10日間のタイムラインはArtemis IIミッションタイムラインで詳しく解説している。
クルー4名のプロフィール
| 役割 | 名前 | 所属 | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| コマンダー | Reid Wiseman | NASA | 海軍テストパイロット出身。ISS長期滞在経験 |
| パイロット | Victor Glover | NASA | 深宇宙に到達する初の有色人種 |
| ミッションスペシャリスト | Christina Koch | NASA | 深宇宙に到達する初の女性。ISS連続滞在328日の記録保持者 |
| ミッションスペシャリスト | Jeremy Hansen | CSA | 月近傍に到達する初の米国外の宇宙飛行士 |
各クルーの詳しい経歴はArtemis IIクルー4名のプロフィールを参照。
打ち上げが延期された場合
NASAの大型ミッションは天候や技術的問題で延期されることが珍しくない。Artemis I(2022年)は2回の延期を経て3度目の挑戦で打ち上げに成功した。
延期の主な原因は以下の通り。
- 天候: 発射台の雷リスク、上空の風速制限(風速超過で延期)
- 技術的問題: 推進剤充填中のリーク、センサー異常
- 地上設備: 射場インフラの不具合
延期された場合、NASAは次の打ち上げウィンドウ(翌日以降)を設定する。4月1日〜6日は連日のウィンドウがあるため、数日以内に再挑戦が可能だ。4月6日までに打ち上げられない場合、次の機会は4月30日となる。
打ち上げ当日チェックリスト
打ち上げを最大限楽しむための準備リストだ。
- NASAの公式発表を確認: 打ち上げ時刻の最終決定は数日前に発表される
- 視聴環境を準備: NASA TV(nasa.gov/live)をブックマーク
- 日本時間を計算: 米東部時間 + 13時間 = 日本時間
- SNSをセットアップ: #Artemis2 で検索準備
- 関連記事を予習: ミッション概要と見どころを事前に確認
- 録画の準備: 朝の打ち上げに備えて通勤前の視聴かアーカイブ視聴も想定
よくある質問
Q: 日本から肉眼で打ち上げは見える?
フロリダ州からの打ち上げのため、日本から肉眼で見ることはできない。NASA TVまたはYouTubeのライブ中継で視聴する。
Q: 何時から見ればいい?
NASA TVの中継は打ち上げの約2〜3時間前から始まる。日本時間4月2日朝7:24頃の打ち上げが見込まれるため、朝5時頃からNASA TV(nasa.gov/live)にアクセスすれば、クルーの宇宙服着用(スーツアップ)から発射台への移動、搭乗までの一連の流れをリアルタイムで追える。最低限、打ち上げの30分前(朝6:50頃)から見ればカウントダウンと最終Go/No-Go判定に間に合う。
Q: 打ち上げの何時間前から中継が始まる?
通常、打ち上げの約2〜3時間前からNASA TVの中継が始まる。クルーの宇宙服着用、発射台への移動、搭乗の様子が順次配信される。
Q: スマホで見れる?
見れる。NASAのYouTube公式チャンネルでライブ中継が配信されるため、スマホのYouTubeアプリから視聴可能。X(Twitter)でも@NASAアカウントがリアルタイムで速報を投稿する。外出先でもスマホがあれば打ち上げの瞬間を見届けられる。Wi-Fi環境での視聴が安定するため、モバイルデータ通信量に注意しよう。
Q: 子供と一緒に見るコツは?
事前にArtemis II完全ガイドやArtemis IIクルーのプロフィールで予習しておくと、中継の解説がより楽しめる。見どころはSRB分離(打ち上げ約2分後の迫力ある映像)とTLI(月遷移軌道投入、53年ぶりに人間が深宇宙に向かう瞬間)の2つ。日本時間で早朝の打ち上げになるため、録画しておいて翌日に一緒に見返すのもよい。NASAの公式サイトには子ども向けの教育コンテンツも用意されている。
参考としたサイト
- NASA Artemis II Mission Overview — NASA公式
- NASA TV Live — NASA
- Artemis II Flight Readiness Polls Go to Proceed Toward April Launch — NASA(2026年3月12日)
- NASA’s Artemis II Rocket Arrives at Launch Pad 39B — NASA(2026年3月20日)
- Artemis II — Wikipedia
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