2026年3月3日の夜、日本全国で皆既月食が観測されました。東京では18時50分に部分食が始まり、20時04分から21時03分までの約1時間、月全体が地球の影に入る皆既食が続きました。
この記事は「天文カレンダー2026」の詳細記事です。
皆既月食とは
皆既月食は、太陽・地球・月が一直線に並び、月が地球の影(本影)にすっぽり入る現象です。月が完全に影に隠れても真っ暗にはならず、地球の大気を通過した太陽光のうち赤い光が月を照らすため、「赤銅色(しゃくどういろ)」と呼ばれる赤黒い色に見えます。この姿から「ブラッドムーン」とも呼ばれています。
2026年3月3日の食の進行
国立天文台の発表によると、東京での各段階の時刻は以下の通りでした。
| イベント | 時刻(東京) |
|---|---|
| 部分食の開始 | 18時50分 |
| 皆既食の開始 | 20時04分 |
| 食の最大 | 20時33分 |
| 皆既食の終了 | 21時03分 |
| 部分食の終了 | 22時18分 |
月食は東の空で始まり、南東の空で終了しました。皆既食の継続時間は約59分間と、比較的長い皆既月食でした。
観測のポイント
今回の皆既月食は日本全国で好条件でした。
- 全国で観測可能: 北海道から沖縄まで、食の全過程を見ることができました
- 観測しやすい時間帯: 夕方から夜にかけての時間帯で、仕事帰りでも観測できるタイミング
- 高い月の位置: 皆既食の時間帯には月が十分な高度まで昇っており、建物の影響を受けにくい条件でした
皆既月食の色が毎回違う理由
皆既食中の月の色は毎回同じではありません。地球の大気の状態によって、明るいオレンジ色から暗い赤褐色まで変化します。大規模な火山噴火の後は大気中の微粒子が増えるため、月が非常に暗くなることがあります。
月食の明るさは「ダンジョンスケール」という0から4までの5段階で評価されます。今回の皆既月食がどの程度の明るさだったか、各地の観測報告が集まるのが楽しみです。
次に日本で見られる皆既月食
日本で次に皆既月食が見られるのは2028年12月31日(大晦日)の予定です。年越しの天体ショーとなるため、今から楽しみにしている天文ファンも多いのではないでしょうか。
皆既月食は特別な機材がなくても肉眼で楽しめる天体現象です。次回の皆既月食に向けて、観測場所の候補を今から考えておくのもよいかもしれません。
画像: NASA(パブリックドメイン)
よくある質問(FAQ)
Q. 皆既月食のとき月が赤くなるのはなぜですか?
地球の大気がプリズムのように太陽光を屈折させ、波長の長い赤い光だけが地球の影の中にいる月に届くためです。この現象は夕焼けと同じ原理で、地球の大気中の塵や水蒸気の量によって、赤銅色からオレンジ色まで色合いが変化します。
Q. 皆既月食はどのくらいの頻度で起きますか?
皆既月食は世界のどこかで年に0〜3回発生します。ただし、特定の場所から観測できる頻度は2〜3年に1回程度です。日本から見られた前回の皆既月食は2022年11月8日で、次回は2025年9月8日でした。
Q. 月食を撮影するにはどんな機材が必要ですか?
一眼カメラと望遠レンズ(200mm以上)、三脚があれば撮影可能です。皆既中は月が暗くなるため、ISO1600〜3200、シャッター速度1〜2秒程度に設定します。スマートフォンでもナイトモードを使えば記録できますが、月が小さく写ります。
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