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2026年の月食ガイド — 皆既月食・部分月食の日程・観測方法を解説

#月食#皆既月食#天文カレンダー#2026年

はじめに — 月が赤く染まる夜

月食は、地球の影に月が入ることで起きる天文現象だ。特に皆既月食では月が赤銅色に染まり、「ブラッドムーン」と呼ばれる幻想的な光景が見られる。

2026年は皆既月食と部分月食が予定されており、日本からも観測のチャンスがある。


月食の仕組み

なぜ月食が起きるのか

月食は、太陽・地球・月が一直線に並び、地球の影に月が入ることで発生する。満月の時にのみ起こり得るが、月の軌道が地球の公転面に対して約5度傾いているため、毎回の満月で起きるわけではない。

月食の種類

  • 皆既月食: 月が地球の本影(暗い影)に完全に入る。月が赤銅色に見える
  • 部分月食: 月の一部だけが本影に入る
  • 半影月食: 月が地球の半影(薄い影)に入る。肉眼ではほとんどわからない

なぜ皆既月食で月が赤くなるのか

地球の大気がプリズムのように太陽光を屈折させ、赤い光だけが月に届くためだ。夕焼けが赤い原理と同じで、大気によって青い光が散乱され、波長の長い赤い光が通過する。

大気中の火山灰や粒子の量によって、皆既月食の月の色は毎回異なる。明るいオレンジ色から、ほとんど見えなくなるほど暗い赤色まで変化する。ダンジョンスケールと呼ばれる0〜4の5段階で明るさが分類される。


2026年の月食スケジュール

3月3日 — 皆既月食

2026年最初の月食は3月3日の皆既月食だ。

観測データ:

  • 皆既の開始: 日本時間で深夜〜未明
  • 皆既の継続時間: 約58分
  • 観測可能地域: アメリカ大陸、ヨーロッパ、アフリカ

日本からは月の入り後の時間帯に当たるため、皆既の全過程は見られない可能性がある。部分食の開始段階が観測できるかどうかは、地域によって異なる。

8月28日 — 部分月食

2026年2回目の月食。

観測データ:

  • 食分: 約0.93(月の93%が本影に入る)
  • 観測可能地域: アジア、オーストラリア、太平洋

日本からは比較的好条件で観測可能だ。ほぼ皆既に近い深い部分月食で、月の大部分が赤く染まる壮大な光景が期待できる。


月食の観測方法

必要な機材

月食の観測には特別な機材は不要だ。日食と異なり、月食は肉眼で安全に観測できる。

  • 肉眼: 月の色の変化を楽しむには十分
  • 双眼鏡: 月面のクレーターが影に覆われていく様子が見える
  • 望遠鏡: 月面の細部の変化を観察できる

撮影のコツ

  • 三脚は必須: 望遠レンズでの手持ち撮影は不可能
  • 露出設定: 皆既中は月が暗くなるため、ISO感度を上げる必要がある
    • 部分食: ISO400, F8, 1/250秒程度
    • 皆既食: ISO1600〜3200, F4〜5.6, 1〜4秒
  • 焦点距離: 300mm以上の望遠レンズがあれば月を大きく写せる
  • インターバル撮影: 一定間隔で撮影し、後で合成すると月の軌跡が美しい

月食の歴史と文化

古代の月食記録

月食は古代から記録されている。紀元前2000年頃のバビロニアの粘土板に月食の記録があり、紀元前585年にはタレスが日食を予測したとされる。

日本でも『日本書紀』に月食の記録がある。平安時代には陰陽師が月食を不吉な兆しとして朝廷に報告していた。

コロンブスと月食

1504年、ジャマイカに座礁したコロンブスは、月食の予測を利用して先住民から食料を調達した。月が消える(月食が起きる)と予告し、実際に月食が始まると先住民が食料を差し出したという逸話がある。


次回以降の月食予定

2027年以降の日本から見られる主な月食:

  • 2028年12月31日: 皆既月食(日本全国で観測可能)
  • 2029年6月26日: 部分月食

皆既月食は年に0〜2回しか起きず、日本から全過程を観測できる機会はさらに限られる。チャンスを逃さないよう、事前に日程を確認しておきたい。


よくある質問(FAQ)

Q. 月食と日食の違いは何ですか?

月食は地球の影に月が入る現象で、満月のときに起こります。日食は月が太陽を隠す現象で、新月のときに起こります。月食は夜側の地球のほぼ半分から見えますが、日食は地表の狭い地域でしか見えない点が大きな違いです。

Q. 月食を見るのに特別な道具は必要ですか?

月食は肉眼で安全に観察できます。日食と違い特別なフィルターは不要です。双眼鏡があれば月の色の変化がより鮮明に楽しめ、望遠鏡があればクレーターに影が移動していく様子を詳細に観察できます。

Q. 部分月食と皆既月食はどう違いますか?

部分月食は月の一部だけが地球の本影(暗い影)に入る現象で、月の一部が欠けて見えます。皆既月食は月全体が本影に入り、月が赤銅色(ブラッドムーン)に変色する現象です。皆既月食の方が珍しく、より劇的な天体ショーとなります。

まとめ

2026年は皆既月食(3月)と深い部分月食(8月)の2回の月食がある。特に8月の部分月食は日本からの観測条件が良く、月の93%が地球の影に入る壮大な光景が期待できる。特別な機材は不要で、肉眼で十分楽しめる天文イベントだ。


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参考としたサイト

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